About us

反響する共同体

「Reflecting Hiroshima – リフレクティング・ヒロシマ」は新たな時代の訪れを前にして、死者の声を紡ぎ、他者との出会いを通し、ここ広島で表現活動を展開することを目的とした共同体です。異なる分野で活動するアーティスト、ダンサー、アートマネージャー、研究者が共同し、互いの創造性を反響させながら広島における表現や対話の可能性を探求します。()死者や他者と出会い直す(Ⅱ)場所性の回復(Ⅲ)歴史への応答 を軸に様々なプログラムを実践していきます。

プロジェクトについて

“すべての別離がさりげなくとりかはされ、すべての悲痛がさりげなくぬぐはれ、祝福がまだ ほのぼのと向に見えてゐるやうに”        — 原民喜「悲歌」

“広島と長崎に原爆が投下されてからまもなく80 年が経とうとしている。世界では新たな戦争が暗い影を落とし、核の脅威と共に「ヒロシマ」にも再び光があたり始めている。また近い将来訪れる原爆体験者やその肉声が完全に消失する世界を前に、彼らの声を受け継ぎ次の世代へと繋げていく伝承の実践はより一層重要なものとなるだろう。そうした一つの時代が次の時代へと触れ合い、溶けていくとき、アーティストもまた自分たちの創造性によって人々や時代を繋ぐ媒介者にどのようにしてなり得るだろうか。私たちはプロジェクトを通し、今ではすっかり過去や死者への想像が及ばなくなった平和都市の中で、”見えざるもの”を幻視し、人々と土地を接続することを試みます。同時に象徴化したグラウンド・ゼロの都市の周縁で埋もれてしまった文化や記憶、物語を再発掘していくことを実践していきます。